えんだより 巻頭言 6月
2016.06.07
先月、福岡市にある西南学院(米国バプテストの宣教師が創立し、現在保育園・幼稚園から大学院まで1万人が在学する総合学園)の創立100周年記念行事に、卒業生また学院評議員として出席して参りました。高校・大学の懐かしい同級生たちとの再会は格別な時間となり、お互い「おじさん」になって、昔から風貌の変わらない友や、名前を言われても直ぐに思い出せない友らもいて、笑いと涙に包まれ過ごした一時でした。学院のモットーは、「西南よ、キリストに忠実なれ」で、創立者が天に召される前の愛する西南学院への遺言の一節です。聖書に基づき日曜日は安息日(週6日働き、1日は休息し神を礼拝する日)として大切に守ることをキリスト者は大事にしていますので、創立者ドージャー先生が日曜日は試合に出てはならないと野球部の学生に主張したことから、当時の学生職員との間に亀裂を生じ学校を追われることになりました。その後、小倉で西南女学院の創設に関わり、それまでの激務と心労から心臓の病に倒れましたが、それでもなお先生に反発した西南の学生たちのために祈り続けておられたそうです。周りから見ると実直過ぎて少し不器用であったと評価される方ですが、何を本当に大切にしなければならないかを追及し、その生涯を賭して証しされた、「愛の人」だったと、長い時間を経て今、多くの方々に尊敬されています。マザー・テレサの名言に「大切なことは、どれだけ沢山のことをしたかではなく、どれだけ心をこめたかです」とあります。西南学院に比べるとまだ半分の歩みである、めぐみ幼稚園ですが、それぞれの信念を内側に抱きつつ、心をこめ、愛をもって、子どもたちと向かい合い、一日一日を歩ませて頂きたいと願うものです。
園長:友納靖史