えんだより 9月 巻頭言
2017.09.07
雨、あめ、アメ、、、この夏は長い梅雨が続いていたような夏でした。「雨でも、心はハレルヤ」と歌謡曲にさえ使われるほど、“ハレルヤ”は日本 にも根付きつつありますが、元々は聖書から来ています。どんな状況においても、そ れを受け留め、喜びと感謝の心を忘れずに神さまに「ハレルヤ(主を賛美しよう) 」と 言えるようになるのは決して容易ではありません。思い描いていたこと、計画していた ことが予定通りにならないと、イライラしたり、腹を立てたりする、これらの感情は自然 です。しかし、それをどう乗り越えていくかを成長の段階で徐々に学んでいくことが求 められます。何よりもまず、幼い頃は、その感情をありのままに出すことを受容され、 その感情が落ち着くことを待ってもらえて、今後はどのように表現したら良いかを丁寧 に対話してくれる人との出会いがその子の人生を変えていきます。感情処理を適切 に行うチャンスを逃してしまうと、本人が一番苦労することになります。正直な思いを 表現することを否定され、押さえつけられると将来、自分を責め自傷行為に及んだり、 その反対に、感情を剥き出しにすることを放任され、適切な語りかけがないと、他者を 傷つけることに歯止めが利かなくなることさえあります。幼少期が、人生でどれほど大 切な時期か、様々な方々と出会えば出会うほど気づかされると同時に、自らも未熟さ を抱えていることに反省を促されます。「ああ、また雨!いやだな…」との声が響くとき、 「本当!残念ね。じゃあ、何しようか?今までしたことのない遊び、何かないかな…」。 こうして夜、寝る前のお祈りの時、「今日は楽しかったね!ぐっすり、おやすみなさい …」と一カ月に数度でも言えるなら、ハレルヤですね。
園長:友納靖史