えんだより　巻頭言　１１月

５０周年を迎えるにあたり、創立期の古いものから近年の写真まで、それぞれの時代の幼稚園生活の様子を収集し眺めています。「温故知新」という言葉がピッタリくるのですが、昔の様子を知れば知るほど、昔から変わらないめぐみ幼稚園が大切にしてきたものが何かを改めて教えられ、身を正される思いになります。先日、初代主任の南部陽子先生に初めてお会いして写真を頂くと共に、遊具の少ない不便な環境の中でも、子どもたちと共に心豊かに過ごした思い出を熱く語られる姿に私も目頭が熱くなりました。「幼児期にしか出来ない大切な関わりがある…」と繰り返し語られた先生の言葉に何度もうなずきながら、「時代と共に変えるべきこと、時代が変わっても変えてはならないことの違いを見分けることの知恵を神さま与えて下さい…」と心の中で祈る思いでした。特別行事が今月は続きますが、園にとっては、日々の保育活動を変わらずに子どもたちと共に行なうことを大切にして参りたいと願っています。とは言え、この特別な記念行事は毎年出来ることではありません。この時に在園していたことを喜びと出来るような思い出を心に刻んで欲しいことも事実です。現在製作中のＤＶＤ「神の恵みのなかで　幼稚園50年の軌跡」の中に懐かしい写真と共に、この50年間変わらなかった目に見えないこの園の建学の精神を私自身が再確認することを願いつつ、夜な夜なPCや資料とにらめっこしています。背後でこのプロジェクトに関わって下さっている皆さまの労苦を思うと感謝で一杯です。ぜひこの歴史の一頁を逃さないように、ご家族もご参加頂ければ幸いです。

園長　友納靖史